シルミド/SILMIDO

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【マクノスケ】
韓国で実際に起こった事件をもとに描かれた作品で、韓国でも大ヒット。
1971年に起きた実尾島(シルミド)事件をもとに、 金日成(キム・イルスン)暗殺を命じられた特殊部隊の誕生からその結末までを描いた問題作。
とにかくここ最近の作品の中では心の底から泣けた1本でした。
もともとは殺人などを起こした囚人たちを暗殺のために特殊部隊の精鋭として育てて行く過程も 過酷な訓練や隊員たちの交流などのエピソードを丁寧に重ねて描かれていて、なかなか見せるのですが、 物語中盤以降の彼らが辿った運命を思うとあまりにも惨くて国家権力の非道さを感じずにはいられませんでした。
特にチョ2曹の出張のシーンはあとからあとから涙が出て来てつらかったですね。
本当に朝鮮半島の問題は深刻で根が深いとつくづく考えさせられました。
キャラクターとしてはチョン・ジェヨン演じるハン・サンビルが良かったですね。 若い頃の小林昭二(仮面ライダーのおやっさん!)に似ていると思いました。
音楽はチョ・ヨンスクという人で初見だったんですが、 おもいっきりハンス・ジマータッチなのには苦笑してしまいました。まあ画面に合っていたのでいいのですが。


【マクタロウ】
死刑囚、犯罪者を集めて編成された特殊部隊。その目的は「キム・イルソンの首を取 ること」!!
しかし時代の流れ、国家の方針転換により、最強の特殊部隊は無用に、それどころか 厄介者になってしまう。
作品はこの「特殊部隊にさせられた」男達の憤り、悲しみを見事に描き出している。
とにかく男達の「面構え」がいいのだ。私が韓国人俳優になじみがないというのもあ るが、はたして今の日本人(若手)俳優でこのような「面構え」の「男」をそろえる ことが出来るだろうか?
演出は奇をてらわず、序盤の訓練シーンで徐々にキャラクターを際だたせて、感情移 入させていく。故に後半、教官、訓練兵双方が生き残るために殺し合わねばならなく なる展開で、思わず泣けてきてしまった。
帰るところもなく、戸籍さえ抹消された男達が、自分の名前を血でしたためる。
「俺達は存在しているし、名前もある」
そんな心の叫びと男達の絆に、久しぶりに熱くなれた作品でした。

ここからはちょっと愚痴になってしまう。
「シュリ」から始まった韓国映画の波は(私は「シュリ」「二重スパイ」と今回の 「シルミド」しか観ていないが)、悔しいかな日本映画以上に魅力的である。
エンターテインメント性にあふれていながら、しっかりと問題定義をする骨太な作品 は、アメリカ映画に多くあったが、今や韓国の方が一枚上手に感じる。
それに比べると最近の日本映画は、お手軽な「お涙ちょうだい作品」全盛で、情けな くなる。あまりに企画が安易すぎると感じるのは私だけであろうか?

■33年間歴史の闇に封じ込められた衝撃の“真実”。
原作・ベク・ドンホ 監督・カン・ウソク「ガン&トークス」
脚本・キム・ヒジェ
音楽・チョ・ヨンスク「JSA」/ハン・ジェグオン「ガン&トークス」
出演・ソル・ギョング アン・ソンギ ホ・ジュノ チョン・ジェヨン イム・ウォンヒ
2003韓国/東映  135分




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