映画「ブリッジ・オブ・スパイ」

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1950年代後半、ソ連のスパイと不時着した偵察機のパイロットの交換に尽力した
ニューヨークの腕利き弁護士ジェームズ・ドノヴァン(トム・ハンクス)のサスペンスドラマ。

…と手に汗握るシーン多めと思いきや、その割りにドノヴァンの
温厚なキャラクターのせいか、どちらかと言うとじっくり見せるところがミソ。
西ベルリンの街並みを行くドノヴァン…など
決して急ぐことなく、街の人々の息づかいなど、
1カットに凝縮されていてさすがスピルバーグ!と唸ってしまう。
じっくり描くことで最後の感動のシーンとのメリハリが生まれ、
最高の効果を上げているところは「シンドラーのリスト」の頃から
変わらずで、これこれ、これを見に来たんだよ~と胸が高鳴りました。

東ドイツに捉えられた若者を乗せた車が、検問所に近づいてくる
シーンのライトが光るタイミングとか上手すぎる-!!
また脚本のコーエン兄弟の成せる技なのかドノヴァンに「one one one!」を
口癖にさせたり、命が危なくなるたびにドノヴァンが
アベルに不安じゃないかと訪ねると「役に立つのか?」と
答えるというパターンを作るところも良い味を出していて
トム・ハンクスの演技に個性を与えることに成功していたようにも思いました。

ドノヴァンの「前途ある若者」への思いや「自国を守るスパイ」に
敬意を示す一本筋が通ったところに大いに共感し、スパイ交換は終わっても、
最後の最後にドノヴァンの目を通して「一抹の不安」を一瞬見せる
スピルバーグの良い意味でのあざといところに最後までやられっぱなしの
2時間22分でした!(そんなに長かったようには全然思えなかった!)

…で、絵鑑賞後に調べたら、アベルの刑が下ってから
交渉までに5年あったと知って、そうだったのか!とびっくり。
ちょっと時間的な経過が良く飲み込めてなかったみたいです。
それだけ長い時間をアベルのために尽くしたとわかってみていたならば、
尚更、橋のシーンは味わい深いものになったのではないかと思われます。

尚今回は、いつも音楽を担当しているジョン先生が体調不良で
担当を外れ、トーマス・ニューマンがやっているんですが、
これが結構ジョン・ウィリアムズ調になっているんですよ。
いつものスピルバーグ作品とトーンを変えないように
近づけようとしたんじゃないかと推測します。
本編は静かなトーンの曲で進んで行くのと対象的にエンドロールは
男性コーラスによる合唱が高らかに流れたのには意表を突かれました。
いや~しかし、シンドラーのリストから一貫して、孤独でも自分の信念を
曲げない正義の男を描いて来ているスピルバーグ。
次はどんな人物に焦点を当て映画化してくれるか楽しみです。
いつかその後のドノヴァンのキューバでの活躍も
映画化したら良いのになあと思うんですけどね。
全体的評価は★★★★☆

ブリッジ・オブ・スパイ(2015)
BRIDGE OF SPIES
メディア 映画
上映時間 142分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(FOX)
初公開年月 2016/01/08
ジャンル サスペンス/ドラマ
映倫 G
その橋を踏み外せば世界が終わる。
冷たい戦争を止めたのは、ひとりの男のやさしさだった。

監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:スティーヴン・スピルバーグ マーク・プラット
クリスティ・マコスコ・クリーガー
製作総指揮:アダム・ソムナー ダニエル・ルピ  ジェフ・スコール
ジョナサン・キング
脚本:マット・シャルマン
イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
撮影:ヤヌス・カミンスキー
プロダクションデザイン:アダム・ストックハウゼン
衣装デザイン:カシャ・ワリッカ・マイモーネ
編集:マイケル・カーン
音楽:トーマス・ニューマン

出演:トム・ハンクス ジェームズ・ドノヴァン
マーク・ライランス ルドルフ・アベル
エイミー・ライアン メアリー・ドノヴァン
アラン・アルダ トーマス・ワッターズ
スコット・シェパード ホフマン
セバスチャン・コッホ ウルフガング・ヴォーゲル
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